医療保険の基本構造は「主契約」と「特約・特則」からできており、今ある保険商品では多くの方が特約・特則をつけて加入しています。
保険会社も昔から変わらない基本的な保障内容に関しては「主契約」として、時代の流れに沿って必要になる保障内容に関しては「特約・特則」で特色を出しています。
つまり、今を生きる私たちにとっては特約・特則こそがメインだと言っても過言ではありません。
今回はそんな特約・特則に関してどんな種類のものがあるのかまとめて解説し、必要性についても言及していきます。
これを読めばあなたに必要な特約がわかります!
特約・特則の基本的な考え方
まず始めに、特約・特則だけで契約はできません。特約はあくまでも主契約である基本保障に付随してくる保障という位置づけです。そのため、どんなに特約・特則に魅力があり、主契約に魅力が無いからと言って、主契約をないがしろにはできません。
また、特約・特則には保障範囲を広げる内容だったり、給付金額を増やす内容、病気やケガで特定の状態になった時に保険料の負担をやわらげる内容など多種多様です。
簡単に例を挙げると、
・通院特約
・三大疾病特約
・女性疾病特約
・健康祝い金特約
・保険料払込免除特約
・先進医療特約
・死亡、高度障害特約
など一部ではありますが、これらを主契約に付加することができます。
聞きなれない言葉がこれほど多くあるとどの特約を選んでいいか迷ってしまうと思います。
そこで次にこれらの特約を選ぶ際のポイントについてまとめます。
特約・特則の選び方
特約・特則の選び方ですが、「リスク」を軸に考えましょう。将来的に起こる可能性は低いが、そうなったときに経済的負担が大きいと思われる病気については特約をつけたいところです。
具体的にどんな病気が経済的負担が大きいかわからないという方は特約に書いてある病気を参考に考えてみましょう。
たとえば三大疾病ですが、これは「脳卒中」「心筋梗塞」「がん」になります。
これら病気による治療費は高額になりやすいですが、基本的には公的保障である高額療養費制度で実際の自己負担額は少なく済みます。
公的保障でカバーできない自己負担額と当面の生活費などを特約・特則の支給額でまかなうのが理想的です。
ここで押さえておきたいのは特約・特則の給付金は全額治療費に回すためではなく、高額療養費制度で負担が軽くなった分を生活費の一部にも回すことができる、ということです。
もう1つ選ぶポイントは、支払った保険料に見合う保険金を受け取ることができるかということです。
というのも確認して頂けるとわかると思いますが、特約・特則というのは受給するための条件が厳しいものが多いです。
そのため特約に入ったものの条受給条件を満たすことができず、保険金を受給できなかったということも起こります。
では、ここからは各特約についての必要性など解説していきます。
通院特約の必要性
通院特約はガン保険の通院保障以外はおすすめできません。なぜなら通院給付金をもらうために病院から診断書や通院証明書などを発行してもらう(手数料で5,000円程度かかる)必要があり、その手間とコストを考えると受給できる金額は多いとは言えません。
ただしガン保険の場合は長期の通院を要する場合が多いため、特約を付けてもマイナスになることは無いと考えられます。
三大疾病特約の必要性
三大疾病に関して前述したように「脳卒中」「心筋梗塞」「がん」が当てはまり、それと同時に日本人の死因上位3つとなります。この特約の受給要件は様々ありますが、代表的なところでいうと以下の3つになります。
・特定の状態になった時
・脳卒中の対象はくも膜下出血、脳出血、脳梗塞のみ
・20日以上入院した時、または所定の手術をしたときにのみ
これら要件が何を示しているのかというと、三大疾病特約の給付金は受けにくいという事です。
日本人の死因上位3つなのですから、保険会社としても三大疾病の受給条件を甘くすると、経営が難しくなるためあえて三大疾病でも条件を厳しく設定しています。
結論としては、もし退院できるような三大疾病なら主契約の保障とある程度の貯金で乗り切ることができるため、そこまで重要視する必要はないということです。
保険料払込免除特約の必要性
保険料払込免除特約
は商品によって条件は異なりますが、多いのは三大疾病にかかった時に払込が免除になるケースです。
これは要検討の特約になります。三大疾病特約を付加せずともこちらの保険料払込免除特約はつけておきたいところ。
その名の通り保険料の払い込みが免除になるため、もし三大疾病で長期入院となった時には今後の保険料を払わなくて済むため、花型的に大変うれしい保障内容になります。
女性疾病特約の必要性
女性疾病特約に関して言うと、保障内容が主契約と被っている、もしくはその他の特約と被っている場合が多く、あまり必要だとは考えられません。女性特有の病気になったとしても、入院給付金や手術給付金はもらえますし、女性特有の病気だからと治療費が特別高くなるという事もありません。
女性疾病特約の場合は、その他の保障内容と被る部分が多いためつけないことをおすすめします。
健康祝金特約の必要性
健康祝金特約は、掛け捨て型の医療保険に加入している方が多くつけている特約になります。ただ、健康祝金特約も必要ありません。保険に貯蓄性を求めるならば最初から積立型医療保険を選ぶべきで、そもそも健康祝金特約は支払った保険料が戻ってきているだけで得なことはありません。
むしろその間保険金を受け取るような病気やケガをした場合は健康祝金特約で給付金は受けられないため損するだけです。
先進医療特約の必要性
先進医療特約は厚生労働省に認められた「実績のある新しい治療方法」になります。先進医療を実施している病院というのは限られており、しかも自分がその症状と治療法に合致していないと受けることができません。
先進医療は健康保険適用外の治療法なので全額自己負担になります。もちろん全ての先進医療が高額というわけではありませんが、間違いなく付加すべき特約でしょう。
例えば、ガンの治療で使われる重量子線治療は高額なもので300万円ほどかかる治療になります。
かなり高額な負担額のため、先進医療特約を付けていることでその全額を負担してくれるのは助かりますよね。
特約・特則のまとめ
ここまで必要な特約、不必要な特約を見てきましたがまとめます。必要な特約 | 不要な特約 | 要検討すべき特約 |
---|---|---|
・先進医療特約 ・保険料払込免除特約 |
・通院特約 ・女性疾病特約 ・健康祝金特約 |
・三大疾病特約 |
三大疾病特約に関しては、十分に考えた上で付加することをおすすめします。
明らか不必要とも言えないため、金銭的に余裕だったり、不安な方は付加しましょう。
不必要な特約に関しては、たとえその特約を付けたとしても、他の保険商品よりも安いと感じられるならつけても良いと思いますが、なるべくなら別の特約をつけることをおすすめします。
最終的には自身のライフスタイルに合わせた保険選びをすることが重要になるので、特約に惑わされずにまずは自分の家族と生活を見つめましょう。
また難しい基本ベースである医療保険は、ご自身でしっかりと知識を蓄えた上で最終的には保険のプロに相談することをおすすめします。
当サイトでは無料の医療保険コンシェルジュサービスをご用意。保険の商品からあなたに必要であろう特約まで、親身に相談に乗ります。迷っているのであればぜひご連絡下さい。
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