医療保険の保険金を請求する方法と知っておきたいポイント

医療保険の保険金を請求する方法と知っておきたいポイント 病気やケガの際に使うのが「医療保険」です。

日本国内には40社余りの生命保険、50社を超える損害保険の会社があり、中でも医療保険を扱う会社が増えています。

特に最近では終身型の医療保険がよく売れています。

高齢化社会で、誰もが入院した病院で亡くなる可能性が高くなっているのが大きな理由。

ただ、高齢化する保険の対象者が増えると、自ずから医療保険の請求がなされぬまま消滅する事態も増えていきます。

請求されない医療保険は誰も受取人なしで掛け捨てになってしまいかねません。

医療保険は人生のどの時期に使われるかわかりません。

請求できるうちはよいのですが、誰も請求できずに医療保険を活用できないのはもったないです。

実際に手術を受けたり、入院して初めて経験するのが保険金の請求手続き。

ところが、保険に加入さえしていれば必ず受け取れるのに、実際には請求の手続きをせず、保険金が受け取れないケースがあるのをご存知ですか?

ここではそうした請求漏れや請求手続きが不可能…という事態を起こさないための医療保険の大事な情報をお届けします。


まずはどのようなタイミングで医療保険金を請求できるのか確認する

医療保険に加入していることをうっかり忘れてしまった・・・。

手術後や退院後あわてて医療保険金を請求したものの間に合わなかったケースもあります。

そうならないためにも以下を確認してみてください。


請求漏れの場合には時効があるのでご注意

定期健診で「がん」が見つかり入院・手術
階段から落ちて「頭部打撲」で入院

普段使わぬまま保険料だけを払い続ける医療保険。

ですが、こういったアクシデントでは強い味方となります。

ところが、せっかく支払っている医療保険を眠ったままの状態で使わなかった、というケースが続出しています。

自宅にあるはずの医療保険の保険証券が紛失した、ネット上で契約したので保険証券が電子化されていて、手続きが不明というケース。

中には付き合いで加入して、医療保険の存在自体を忘れて請求し忘れていた、ということはないでしょうか?

また、こんなケースもあります。
複雑骨折で半年間入院した夫。

退院後に復職したが、忙しさのあまり医療保険の請求をし忘れて2年も経ってしまったがんで突然入院した息子。

半年後に亡くなってしまったが、葬儀後に保険証券が見つかり、医療保険の請求をしても良いものか迷っている。

死亡保険金の場合は、数千万円単位の保険金が支払われますから、請求し忘れるという遺族の方はまず皆無でしょう。

が、医療保険の場合は患者本人が契約者、保険の対象者、保険金受取人となっていることが多く、家族には保険の存在すら秘密になっているケースや、給付金も受け取れるのか受け取れないのかはっきりしないなどと、請求が面倒になってそのまま時効になってしまうことがあるのです。

医療保険は生命保険会社と損害保険会社の両方で発売されていますが、請求漏れの時効は3年。

入院初日、手術日などを「保険事故の初日」として計算して3年以内ならば間に合います。

心当たりがあれば急いで請求しましょう。

また、医療保険は退院後でなければ請求不可ではありません。

入院が数カ月にも及ぶ場合は、ひと月ごとなどとこまめに医療保険金を請求して受け取ることも可能。

では、ここで請求のタイミングをまとめてみます。

・医療保険の保険金請求は「退院後」でも「ひと月ごと」でも構わない
・医療保険の保険金請求には時効がある。保険事故から3年が過ぎると請求できない 

ぜひこの2点を忘れないようにして、医療保険とうまく付き合っていきましょう。


手続きのステップを理解する

ここでは、医療保険の手続きについての流れをご紹介していきます。特に、診断書の部分は重要です。

ぜひ参考にしてみてください。


保険会社に請求用の書類を送ってもらうように依頼する

医療保険の保険金を受け取るには、保険会社(=会社)とコンタクトを取る必要があります。

自宅に出入りしている外交員や会社への電話連絡、あるいは会社のオンラインサービスを利用することもできます。

特に、ネット保険で医療保険に加入している場合、請求用の紙の書類を必要としない会社があります。

その場合は、保険会社のQ&Aで確認して、保険証券番号や名前、治療の状況をWeb上で連絡しましょう。

その後会社から連絡が入ります。

クレジットカードに付帯する医療保険の場合は、クレジット会社に連絡すると書類が郵送されてきます。

会社から請求用の書類が入った封筒が届いたら、ファイルに挟んでおくのが良いでしょう。

会社が1社だけでなく、3社、4社と複数の場合はそれぞれにファイルに入れて保管。

これは後々医療保険の保険金を受け取るための大事な書類ですが、各社とも似たような書面になっています。

資料がわからなくなってしまわないように注意しましょう。

医療保険は会社ごとに請求書類が異なります。

手術給付金の大きな会社では医療保険の請求書類が細かい特徴があります。

また、医療保険に特約がいろいろ付いている場合は、請求部分も非常に細かくなります。

ですから、加入の際に医療保険の仕組みもしっかりと説明を受けておくといいです。

医師に診断書を書いてもらう

さて、自宅に届いた保険金請求書の手続きの書類一式。大事なのは確実な手続きですが、そのためには担当医師にも協力してもらいましょう。

医療保険は入院給付の保険金と手術給付の保険金の2つで構成されています。入院給付金は入院期日と日数を診断書に記載のみで確実に受け取れます。

ところが、問題となるのが手術給付金。

日々技術が進歩する手術方法ですが、会社が認める手術方法でなければ医療保険の保険金は受け取れません。

手術後に医師の診断書があっても受け取れないケースもあります。

医師が書く診断書は1通に付き5,000円~10,000円程度実費が掛かります。

診断書代金を支払って保険金請求をしても受け取れない場合、医療保険の支払い損になることも考えられます。

そうならないためには、テクニックが必要です。

確実に保険金を請求するためには、医療保険の「保険約款」を医師に確認してもらうのが一番です。

保険に契約すると契約のしおりを受け取りますが、ここに手術表が必ず明記してあります。

この部分だけを医師に見せて、該当する手術かどうかを確認して診断書に記載してもらいましょう。

書き方ひとつで保険金が受け取れるかどうかが決まります。

ネット保険の場合でも、医療保険の電子約款を確認しておくとよいでしょう。


保険金が給付される

書類が揃ったら、保険会社に郵送。

あるいは、オンライン上で請求手続きを行います。

ネット保険の場合は保険証券番号や名前などを必要項目を入力し、領収書をカメラで撮影して画像をアップロード。

ただし、保険金がある場合などは書類郵送によって手続きを行います。

保険金は指定口座に振り込まれますが、会社によって振り込みの期限が変わります。


医療保険会社によっては簡易請求というものもある

医療保険の手続きは結構面倒だなあ…
もっと簡単に請求できないかなあ…

実は、もっとシンプルに請求できる方法もあるんです!それが「簡易請求」。

上記でさらっと記載していますが、オンライン手続きが簡易請求のことで、今非常に増えています。

その具体的な内容をお伝えしましょう。

医療保険の保険金は「入院給付金」と「手術給付金」の2つで成り立っています。

入院給付金とは、入院日数×1日の入院日額を計算したもの。

5,000円/日で5日入院ならば25,000円の保険金が受け取れますし、10,000円/日で20日入院ならば200,000円の保険金が受け取れます。

もちろん、これは入院初日から保険が使えるケース。

入院1日目からではなく、5日目からの場合もあり商品によって違いがあります。

この入院給付金請求の場合は、医師の診断書が不要で「領収書」と「診療明細書」だけで保険金受取が可能になっている場合がほとんど。

特に、診療明細書はどのような治療を行ったのか、その際の診療報酬の点数は何点かが記載されています。これを読めば、患者の病気の内容や病院の治療内容が把握できることから、保険会社は医師の診断書を不要と出来るのです。

ネット保険の場合は公式サイトに診断書が要らない給付金請求のケースを公開しています。

ところが、保険外交員が取り扱う医療保険の場合、意外にも外交員の知識不足で不要な診断書を求められるケースもあります。

保険会社は顧客が購入した医師の診断書分の返金はしませんので、よくよく外交員に確認しておきましょう。

(一部では診断書代金を返金する保険会社もありますが、これは医療保険金が受け取れないケースだけです)

では「手術給付金」についてはどうでしょうか?

患者によっては1回の入院で複数の手術を行う場合もありますし、手術中に新たな手術の必要性が見つかることもあります。

保険会社は各々の医療保険でこの病気の場合はこの手術という支払基準を決めています。

これに合致するかどうか…は執刀医の診断書の内容で判断しますから、簡易請求はできないのです。

A保険会社では、この手術給付金は出たけどBは出なかった…という話がたまにありますが、その根拠が診断書の存在と、保険金支払い基準の違いとなっています。


「指定代理請求人」とは?

医療保険の請求について、順を追って解説してきました。

そこで忘れてはいけないのが「指定代理請求人」。

ここで、保険契約を巡る”人間関係”を考えていきましょう。

保険は三角関係と言われています。それは「契約者」「被保険者」「保険金受取人」の三角関係。

契約者とは、文字通り保険に加入した張本人で、契約の際に印鑑を押した方(あるいは、ネットでの契約画面で入力した人)を指します。

被保険者とは、保険契約の対象になる方。医療保険の場合は「契約者=Aさん」「被保険者=A」さんという契約と「契約者=Aさん」「被保険者=B」という契約があります。

最後の保険金受取人ですが、入院給付金や手術給付金を受け取る方を指します。

一番多い契約例は「契約者」「被保険者」「保険金受取人」がすべてAさん。

この場合は手続きはすべてAさんが進めますので、問題は起こりません。

ところで、最近は保険の対象となる被保険者が高齢者となり、自分で保険の手続きが行えないケースが増えてきました。

例えば、被保険者が認知症を患って保険のことをすっかり忘れてしまったり、寝たきりになってしまい、保険請求が完全に不可能なケース。

あるいは、被保険者が末期のがんと診断されたにも拘わらず、家族が告知しないことを希望して治療が進められているケースです。

後者のケースでは、患者である被保険者はよもや自分が末期がんであるとは知らずにいます。

ですが、家族は治療費が非常に高い病気であることから、入院給付金請求をしたい…そこで、被保険者の「配偶者」や「兄弟姉妹」「祖父母」「父母」「子供」「孫」、「同居かつ生計を同じとする3親等内の親族」の誰かが第4の男あるいは第4の女として「指定代理請求人」を名乗り、患者に成り代わって保険請求をすることができます。

指定代理請求人の範囲は、保険会社によって微妙に異なります。

ですから、契約者と被保険者が同じで、医療保険金の請求が困難になった場合は、保険会社に相談して指定代理人を立てる手続きを行いましょう。


今回のまとめ

医療保険は誰にでも身近な保険商品です。

ところが、医療保険は加入しやすい分、実際に入院・手術後に医療保険金請求の手続きをし忘れるケースが結構多いのです。

そこで、医療保険金請求には3年の時効があることを念頭に、忘れずに手続きをすることをお勧めします。

そのためには、普段から保険証券や約款をしっかり保管しておくこと。

モバイルで管理している場合は、パスワードの管理も大事です。

医療保険金を請求する場合は、まず保険会社に請求書類を依頼すること、医師に診断書を依頼すること、そして全ての書類を確認して保険会社に渡した後に保険金が振り込まれるという段取りになります。

その際、診断書が不要な簡易請求という手続きもあることを知っておくと便利です。

最後に、保険契約の人間関係。「契約者」「被保険者」「保険金受取人」のほかに「指定代理請求人」という第4の人物を立てることもできることを知っておきましょう。

被保険者が意思を伝えられない状態のときは、指定代理請求人が保険の手続きを行うことになります。

いかがでしょうか?

医療保険は死亡保険と違って、被保険者が生きているときに活かせる商品の一つ。

手続きをしっかり行って役立ていきましょう。




  • 医療保険のお悩み解決記事