「持病があるから保険に加入できない」
このように思っている方もいるのではないでしょうか?
実は多くの保険会社は持病や既往歴がある方を対象にした保険商品をいくつも提供しています。
こういった持病がある方向けの医療保険を選べば、これまで加入しようと思ってもできなかった医療保険に加入できる可能性があります。
では、実際に持病がある人でも加入ができる医療保険の保障内容はどのようなものなのでしょうか。
今回は持病がある方におすすめの医療保険とあなたが保険に加入する際に心がけておきたいポイントについて紹介していくので、医療保険探しの参考になるかと思います。
それでは早速ご紹介していきます。
目次
持病があっても入れる保険とは?
冒頭にも述べたとおり、生命保険や医療保険の中には現在治療中の持病がある方でも加入できるものがあります。一般的には持病がある人でも加入できる保険というのは、告知内容が緩和されていることから「引受基準緩和型保険」と呼ばれています。具体的に緩和されている項目は、過去の入院歴や持病の完治の期間です。例えば通常の保険の場合、申告が求められる持病は過去5年ですが、緩和型の保険の場合は2年になっています。
もちろん「引受基準緩和型」の保険商品は何もメリットだけではありません。持病を持つ人でも加入しやすいということから、普通の保険商品と比べるとこれから紹介する3つのデメリットがあります。
デメリット
保険料が一般の生命保険に比べて割高
1年間は保障金額が半額(1,000万円なら500万円)
保障がシンプルで特約が少ない
保険料が一般の生命保険に比べて割高
1年間は保障金額が半額(1,000万円なら500万円)
保障がシンプルで特約が少ない
このように、告知基準が緩い代わりに保険料が割高であったり、保障が少なかったりするなどデメリットがあるのです。
審査基準が緩いので持病がある方や既往歴がある人にはおすすめですが、できることなら通常の医療保険に加入したほうが良いでしょう。
通常保険と引受基準緩和型の告知項目の比較
今何らかの持病が方は、告知が求められる項目にどんなものがあるのか気になると思います。そこでここでは多くの保険会社が保険に加入者に確認する代表的な項目についてまとめてみました。※この表は横にスクロールできます
通常の保険 | 引受緩和型 | ||
---|---|---|---|
告知項目 | 詳細 | 告知項目 | 詳細 |
現在の職業、身長、体重 | 危険な職業ではないかどうか、BMIが高すぎないか | 直近3ヶ月の健康状態 | 直近3ヶ月以内に診察や投薬を受けたかどうか |
直近3ヶ月の健康状態 | 直近3ヶ月以内に診察や投薬を受けたかどうか | 直近5年以内の健康状態 | 7日以上の入院の手術有無 特定の病気によって7日以上にわたる診察や投薬を受けたかどうか |
直近5年以内の健康状態 | 7日以上の入院の手術有無 特定の病気によって7日以上にわたる診察や投薬を受けたかどうか |
2年以内の健康状況 | 人間ドックの結果異常を指摘されたかどうか (要経過観察以上) |
2年以内の健康状況 | 人間ドックの結果異常を指摘されたかどうか (要経過観察以上) |
– | – |
身体の障害状況 | 手足の指の欠損や視力・聴力・言語の障害などの有無 | – | – |
がんの既往歴 | 今までがん(上皮内ガン含む)にかかったことがあるかどうか | – | – |
妊娠について | 5年以内の妊娠・分娩に伴う入院・手術、現在の妊娠状況 | – | – |
ここで比較した項目の中でも「直近5年以内の健康状態」が告知で重要になります。
それでは3つ目の「直近5年以内の健康状態」で問われる持病にどんなものがあるかというと高血圧、不眠症、胃かいよう、ぜんそく、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、貧血です。
ちなみに風邪やインフルエンザは完治していれば告知が必要な持病になりません。それに歯科治療や健康増進のためのビタミン剤やサプリの服用も告知が不要となっています。
病気を申告せずに隠すとどうなるのか
極端な話、持病を申告せずに加入することは可能です。なぜなら、保険に加入して保険料を支払っているだけの段階では保険会社はその人に持病があるかどうかを知るよしが無いからです。ですが、持病を隠して保険に加入できることとときちんと保険金・給付金が支払われるかどうかは別問題です。
仮に持病を隠して生命保険や医療保険に加入し、保険金や給付金が支給されるタイミングで持病が発覚すると以下の3通りの対応が行われることになります。
この3通りのどの条件が適応されるかは状況によりますが、持病を隠すと保障金がもらえない恐れがあります。
それに持病を隠したことが発覚して保険契約が解約された場合、これまでの保険料は原則的に戻ってきません。隠した持病が発覚した時のリスクの大きさを考えると告知は嘘偽り無く行いましょう。
うつ病や体の病気を告知する際の注意点
うつ病や体の病気を患っている場合、生命保険や医療保険に加入が認められるケースはほとんどありません。なぜなら多くの保険会社は、うつ病や体の病気を抱えている人を保険に加入することを避けているからです。現にほとんどの保険会社の告知項目では過去~現在の心身の異常について必ず確認します。
それに仮にうつ病の症状が落ち着いているとしても、完治と認められるには医師の診断が必要になります。きちんと病院に行き、医師から完治したと診断を受けた上で、その後一定期間の経過が良好であってはじめて「完治」と告知することができます。
その一方で自分の判断で治療を中断した場合、たとえその後全く問題なく生活できていたとしても持病が完治したことにはなりません。
これは、体の持病にも言えることで完治後数年問題なく経過すれば完治となりますが、あくまで医師の診断があってのことです。医師の診断が無いままに「完治」と申告すると虚偽の申告になるので注意が必要です。
持病がある人が医療保険を選ぶ際のポイント
次に持病があるあなたが保険を選ぶ際の3つのポイントを紹介します。複数の保険会社の商品を探す
各保険会社で告知を求める持病や告知対象になる持病を抱えていた期間が変わります。例えば、保険会社Aでは持病が理由で審査に通らなかったとしても、保険会社Bでは審査に通ることがあります。
毎月の保険料や保障内容においても各社の保険商品には基準が違うので複数の保険会社の保険商品を比較するようにしましょう。
保障内容が割に合うかを確認する
引受基準緩和型は持病がある人でも加入しやすい代わりに、保険料が高く、特約が少ないです。そのため、加入年齢や保険料の払込期間によっては、保険料が割高になることがあります。せっかく保険をかけているのに保険料と保障が割り合わないとなると加入することはもったいないです。保険料と保障内容を比べてみると割に合わないということを避けるためにも、保険料と保障内容のコストパフォーマンスはよくチェックしましょう。
最低限必要な内容で加入する
持病が原因で引受基準緩和型の保険に加入しなければならない場合、求める保障は可能な限り少なくした方が良いでしょう。引受基準緩和型の場合、保障内容と料金のコストパフォーマンスが悪いので多くの保障を求めると無駄な支払いコストが増えます。
持病があるということで、必要以上に不安に感じることもあるかと思いますが、冷静に必要なものだけを見極めて加入することをオススメします。
保険会社の保険と共済のどっちに加入すべき
これまで持病がある方に向け、保険に加入する際の注意点と相性が良い保険について紹介していきました。このコンテンツの最後に保険に加入する際、多くの人が悩む保険会社の保険を選ぶか共済に加入するべきかについて考えてみます。正直な話ですが持病を持っている場合、共済よりも保険会社が提供している引受基準緩和型の保険の方がおすすめできます。
理由として、保険会社の持病がある方向けの保険は、共済の商品よりも種類が多いからです。種類が多い分、今のあなたの予算に合う保障内容が手に入る確率が高いので選択の幅が広がるというメリットがあります。
それに持病がある人を対象とした共済のプランの中で保障プランが充実している商品はほとんどありません。商品数や保障内容は保険会社の保険の方が優れていると言えます。
あなたの持病にぴったりな共済が見つからない限りは、共済よりも保険会社の保険に加入することをおすすめします。 また、引受基準緩和型の商品をもっと詳しく知りたい方は以下のページから商品の詳細をすることができます。
いかがでしたでしょうか?
持病があっても医療保険に加入できる可能性があるので、保険への加入をあきらめていた、通常の保険審査が通らなかった方は、ぜひ引受基準緩和型の医療保険を検討してみてはいかがでしょうか。
注意点として、引受基準緩和型の保険は保険料が高いので、まず通常の医療保険に加入できないかどうか確かめてから検討すると納得の医療保険選びができると思います。