医療保険とは、病気や怪我によって負担することになった金額を保障してくれる保険です。
医療保険には、大きく分けて民間医療保険と公的医療保険があり、さらにそれぞれの保険にもいくつかの種類があります。
ここでは、「そもそも医療保険とはどういった保険なのか」という基本的なことから、各種医療保険の特徴を解説していきたいと思います。 つい最近、医療保険の加入を考え始めたという場合には、ぜひご覧ください。
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それでは医療保険について詳しく知りたい方は以下から読み進めていきましょう。
目次
そもそも医療保険とは何?公的と民間の違い
医療保険とは、病気や怪我に特化した保険で、一般的に通院・入院時、手術時、診断時に給付金を受け取ることができます。医療保険は大きく分けると、公的な医療保険と、民間の医療保険に分けることができます。 それぞれの医療保険の違いをみていきましょう。
公的な医療保険(健康保険)
「国民皆保険」という制度があり、日本では原則全ての国民が何かしらの公的医療保険に加入することになっています。代表的な公的医療保険は以下です。
■全国健康保険協会(協会けんぽ)
一般的な民間企業の従業員が対象になる医療保険
■組合管掌健康保険
大企業の従業員が対象になる医療保険
■国民健康保険
自営業者などが対象になる医療保険
一般的な民間企業の従業員が対象になる医療保険
■組合管掌健康保険
大企業の従業員が対象になる医療保険
■国民健康保険
自営業者などが対象になる医療保険
公的医療保険には以下の特徴があります。
加入は義務
公的医療保険は国民全員が加入する義務のある医療保険です。いくつかある公的医療保険の中から、必ずどれかしらの保険に入る必要があります。
国が治療費の7割を負担
公的医療保険が適用される医療機関では、公的医療保険に加入していると3割の自己負担で治療を受けることが可能です。残りの7割は国が負担してくれることになります。
保険料は収入によって変わる
公的医療保険は収入によって保険料が変わります。収入が高ければ高いほど、保険料も高くなります。
民間の医療保険
民間医療保険とは、名前の通り、「民間の保険会社が提供する医療保険」です。例えば、オリックス生命、アフラック、アクサ生命などの保険会社が医療保険の販売をしています。
民間医療保険には以下の特徴があります。
加入は任意
民間医療保険の加入は任意です。必ず入る義務はありません。
保障内容は保険によって異なる
民間医療保険の保障内容は、保険商品によって様々です。入院時に保障が手厚い保険もあれば、診断時に給付金が多く出る保険もあります。
ですので、公的医療保険のようにどの保険も治療費の7割を保障してもらえるわけではありません。
保険料は保険や年齢によって異なる
民間医療保険の保険料は保険や年齢によって異なり、一般的には幅広い保障がついている保険は高く、年齢が高くなればなるほど、保険料は高くなります。医療保険は必要なのか?
「そもそも民間の医療保険って加入する必要あるのかな?」もしかすると、あなたも今そのように思われているかもしれません。
結論から言うと、お金に余裕がある方以外は民間医療保険の加入を強く勧めます。
医療保険の加入を勧める理由は以下です。
社会保障制度が続くかは不明
予想していたよりも医療費が高額になる可能性がある
予想していたよりも医療費が高額になる可能性がある
社会保障制度が続くかは不明
現在は、社会保障制度により、公的医療保険に加入することで治療費の7割を負担してもらうことができます。ただし、少子高齢化が進む現代において、今後も「自己負担3割」で済むのでしょうか?
今後、社会保障制度が変わり自己負担額が4割になった場合、今までと比較して治療費がかなり大きな金額になってしまうことは避けられません。
予想していたよりも医療費が高額になる可能性がある
今、健康である場合には想像できないかもしれませんが、誰しもが突然のアクシデントで病気や怪我を負ってしまう可能性があります。それがすぐに治る病気や怪我であれば、大きな問題にはなりませんが、思っていたよりも長期の通院・入院になってしまうかもしれません。
民間医療保険に加入することで、こうした予期せぬアクシデントが起きても、落ち着いて対応することができます。
生命保険との違い
医療保険とよく比較される保険に「生命保険」があります。医療保険が病気や怪我の保障をしてくれる保険であるのに対して、生命保険は死亡した際の費用を保障してくれる保険になります。
どちらの保険の方がいいのか悩まれている場合には、以下のページが参考になります。
医療保険の種類
民間医療保険は多くの種類があります。加入を検討する際には、それぞれの保険の特徴を知ってから各医療保険を比較することをおすすめします。
終身型保険
終身型保険とは、保障期間が一生涯に渡る保険のことを指します。メリットとしては、生涯保険料が変わらないので、若いときに保険に加入すると年齢が上がっても安い保険料のまま、保障を受けることができるという点。
その分、同じ年齢で定期型医療保険に加入する場合と比較すると、保険料は高くなります。
定期型保険
定期型保険とは、保障期間が一定期間の保険のことを指します。終身型保険と比較して、同年代で保険に入る際に保険料が安いというメリットがあります。
ただし、更新する度に保険金額は高くなるので、長期的に保険に加入をした場合には終身型保険よりも高い保険料を支払う可能性があります。 型医療保険の比較については、以下ページに詳しくまとめています。
引受基準緩和型医療保険
引受基準緩和型(ひきうけきじゅんかんわがた)医療保険とは、保険会社の引受(加入)条件が緩和された保険です。持病がある方、過去手術歴がある方、健康状態が良好でない方といった通常の医療保険の審査基準だと保険に加入することができない方向けの保険になります。
一言で説明すると、「審査に通りやすい医療保険」が引受基準緩和型医療保険です。
一般的に通常の医療保険と比較して保険料が高く、加入してから一定期間保障が受けられないといったデメリットがあります。
無選択型医療保険
無選択型医療保険は、医師の診査や告知を一切せずに加入することのできる医療保険。つまり、保険料を払えば誰でも加入できる医療保険が無選択医療保険です。
加入する際の条件がほとんどないため、通常の保険と比較して保険料は割高。
また、加入してから一定期間は保障が受けられないことがあります。
女性保険
女性保険とは、女性特有の病気に手厚い保障がついている医療保険のことを指します。乳がんや卵巣がんなど女性特有のリスクが高まる妊娠、出産の時期に備えて加入をする人が多いです。
代表的な特約
医療保険への加入を考える際に迷うポイントの1つが「特約」です。特約とは通常の医療保険につけることのできる「オプション」で、特定の病気に対しての保障を手厚くすることが可能です。 代表的な特約について解説します。
通院保障特約
入院給付金の対象となる病気や怪我で入院をし、退職後にその病気・怪我で通院をする場合に通院給付金を受け取ることのできる特約。がん特約
がんと診断された場合に給付金を受け取れたり、がんにより入院した場合に給付金を受け取れたりする特約です。がんのリスクにも備えたい場合におすすめです。
三大疾病特約
三大疾病と呼ばれる「がん、急性心筋梗塞、脳卒中」と診断された場合などに、給付金を受け取ることのできる特約。七大生活習慣病入院特約
三大疾病の「がん、急性心筋梗塞、脳卒中」に加えて、生活習慣病である「高血圧性疾患、糖尿病、腎疾患、肝疾患」の4つの病気と診断された場合や、これらの病気が理由で入院した場合などに給付金を受け取ることができます。女性疾病特約
女性特有の子宮、乳房、甲状腺などに関係する疾病と診断された場合や、入院した場合に給付金を受け取ることができる特約。先進医療特約
先進医療とは「健康保険の対象にならない厚生労働大臣が定める高度な医療技術」のことです。代表的な先進医療に、がん治療で使われる陽子線治療や重粒子線治療があります。
このような先進医療に対して給付金が出る特約が先進医療特約です。
健康祝金(ボーナス)特約
医療保険に加入してから、一定期間経過後に医療保険を使用しなかった場合に給付金を受け取ることのできるのが「健康祝金(ボーナス)特約」です。基本的には病気にならないと給付金を受け取ることのできない医療保険ですが、健康祝金(ボーナス)特約をつけることで、健康でありながら給付金を受け取ることができます。
終身特約
終身特約とは、死亡または高度障害状態になった場合に給付金を受け取ることのできる特約です。死亡保険と比較すると、給付金は下がりますが、医療保険に加入しながら死亡した場合に備えたいといった場合におすすめの特約です。
基本的な知識をつけてから慎重に保険を選ぶ
「医療保険に加入したいけど、よく分からないから適当に決めてしまおう。」とあまり考えずに医療保険に加入すると、後になってから「あの保険に入っておけば○○万円も浮かせることができた・・・。」と悔しい思いをしてしまうことになりかねません。そのようにならないためには、まずは医療保険の基本的な知識を身につけてから、保険商品の比較をすることが重要です。
今回は医療保険を選ぶ上で知っておきたい基本的なことについて、説明をしました。
ぜひ、今回の内容を活用して、あなたの医療保険選びにお役立てください。