医療保険に加入しているあなたは、その医療保険の内容について詳しくご存じでしょうか。
入院や手術時には給付金の対象になることはもちろんですが、今回は「検査入院」が医療保険の給付金対象になるのかという事について解説していこうと思います。
実際に保険会社への問い合わせで、「検査入院は給付対象になるのか?」という質問は多いようです。
実は検査入院でも医療保険の給付金対象になるものと、ならないものがあります。
いくつかの例をあげ、検査入院で対象になる場合やならない場合、その申請方法について書いていくので、いざというときに知っておくと無駄な出費を抑えられます。
それでは早速ご紹介していきます。
目次
保障内容もそれぞれ
多くの保険会社がある中、医療保険の種類も様々なものがあります。これまでは、5日以上入院しないと入院給付金が出ないというような医療保険もありましたが、最近は1日だけの入院や日帰り入院から給付金が出る保険会社も多くあります。
また、1泊の入院からでも10日分の入院給付金が出る医療保険や、入院でかかった費用がすべて給付金として支払われるような医療保険も保険会社によってはあります。
これを機に自分が加入している医療保険の保障内容や、自分が求めていた保障があるのか改めて確認しておきましょう。
検査入院は医療保険の対象?
医療保険の対象範囲は保険会社や医療保険の種類によって様々ですが、ほとんどの保険会社の保障範囲は同じです。例えば、責任開始期以後に発生したケガや病気の治療を目的として、病院または診療所への入院する場合に給付されることなどが挙げられます。
次にそれぞれの場合で給付対象になるのか見ていきたいと思います。
公的医療保険の対象?
医療保険に加入しているけど検査入院は給付金の対象になるのかという質問の答えは、「検査入院の種類によって異なる」です。さらに、検査入院は公的医療保険も適用になる場合と、ならない場合があるので注意をしなければいけません。
CTスキャンやMRIなどの医療機器を使用した場合、検査入院も高額になってしまう可能性があるため、検査入院時は治療費への出費に備えることが必要になってきます。
給付対象にならない場合
検査入院の場合、基本的には医療保険の対象にはならないので注意をする必要があります。例えば治療を主な目的としない診断のための入院である人間ドックは対象になりません。
また美容上の処置による入院や、正常分娩のための入院、介護を理由とした入院の場合は給付金が出ないです。(異常分娩による入院は支払い対象になります)
給付対象になる場合
先ほどのように治療を目的としない検査入院では医療保険の給付金対象にはなりませんが、治療を受けるための前段階や、身体異常により医師からの指示で入院をした場合の検査入院については給付金の対象になる場合があります。例えばガンが疑われる場合の検査入院で、検査の結果ガンが確定した場合はその検査入院は治療を目的としたものだとみなされ、給付金の対象になる場合があります。
また不妊症などでその原因を調べるために医師の指示で検査入院をした場合も、医師が何らかの疾病を疑ったとみなされて疾病治療の一環としてみなされるため給付金の対象になる場合もあります。
しかし検査入院で給付金がでるかどうかは保険会社や加入している医療保険の種類によって異なるので、現在加入している医療保険の対象範囲について調べておくのが良いと思います。
検査入院の給付金申請方法について
加入している医療保険の保険会社へ連絡をします。その際に加入している医療保険の証券番号や被保険者の名前、入院内容などを伝えると手続きがスムーズに進みます。
保険会社によっては正式な手術名などを聞かれる場合もあるため、連絡する前にしっかり準備をしておく事をおすすめします。
またその後保険会社から給付金の申請書類を送ってもらえますが、保険会社指定の診断書でなければいけない可能性もあるので、病院から診断書をもらうのは保険会社に連絡してからの方が良さそうです。
さらに医療保険をいくつかの保険会社で加入している場合は、保険会社ごとに給付金を受け取ることができますが、各々の診断書をもらう必要があります。
給付金申請の注意点
保険会社からは被保険者や契約者からの連絡がない限り、検査入院や手術を受けたかどうかを把握することはできません。そのため忘れずに給付金の申請をしなければいけないです。
また給付金の申請は受取人本人の請求によって行われますが、指定代理請求人などを指定している場合には代理人が請求することもできます。
さらに給付金の請求の時効はほとんどの保険会社が3年とされています。
検査入院でも使える?!高額療養費について
高額療養費制度とは医療費の家計負担が重くならないように、病院などで支払う医療費が1ヶ月で上限を超えた場合に支給されるものです。そのためもし検査入院をして医療保険の給付金対象でなかったとしても、高額療養費制度を利用することができます。
高額療養費の上限額は年齢や所得によって決められています。
高額療養費制度の申請方法
高額療養費の申請方法は、事後に手続きを行う場合と事前に手続きを行う場合の2つ方法があります。1つ目の事前に手続きを行う場合は、医療機関等の窓口で医療費の自己負担分をいったん自分で支払い、後日保険者が健康保険組合等に申請をして払い戻しをします。
2つ目の事前に手続きをする場合は「限度額適用認定証」を利用します。
外来や入院に関わらず事前に限度額適用認定証を申請しておくと、病院での支払いが自己負担金額までにとどめることが出来ます。
事前に手続きをしておくこと交付される認定書を、受診時に医療機関等の窓口に提示すると高額な医療費を一時的に立て替える必要がなくなります。
申請時にどちらの場合も領収書や保険証、印鑑、振込口座が分かるものが必要です。
高額療養費制度を利用する際の注意点
細かい申請方法については保険者によって異なるので、保険所に記載されている保険者に問い合わせをしなければいけないです。(国民健康保険の場合は市区町村によって異なります)
また差額ベッド代などについては自費となってしまい、保険の対象外であるため高額療養費制度も利用できないので注意が必要です。
まとめ
検査入院はたいていの場合、給付金の対象にはなりませんが治療を目的とした場合は給付金が出ることが多いようです。また、申請については時効も存在しているため、今回の検査入院が給付金の対象になるのかどうか保険会社へ連絡してみる事をおすすめします。
しかし、治療を目的とした場合の検査入院でも給付金がでない医療保険もあるため、現在加入している医療保険がどのような保険なのか確認しておくのが良いと思います。