従来医療保険に加入する方法といえば保険会社に連絡して、営業担当者から加入することが一般的でした。
それが銀行や証券会社などでも保険に加入できるようになったのを皮切りに、様々な保険会社の保険を比較して加入できる来店型の保険ショップが登場し、ショッピングセンターなどで買い物のついでに加入できるようになるなど、保険に加入する方法は多様化しています。
ただ担当者に説明を受けて保険の申し込みを行うという点では、従来の保険会社の営業担当者から加入する方法とあまり変わりません。
一方で同じく新たな保険の加入方法として登場したネット保険は、担当者に会うことなくインターネットを介して保険の契約を行うという、今までにはない保険の加入方法だといえます。
ここでは医療保険をネットで決めてもいいのか、ネット保険のメリットとデメリットを確認しながらみていきましょう。
目次
医療保険をネットで決めることのメリット
ネット保険のメリットは、その最大の特徴である営業職員を介さないということが大きなポイントとなります。保障内容がシンプル
インターネット上で加入手続きを行うネット保険は、保険に詳しくない人でも理解できるように、営業担当者などから説明を受けて加入する対面型の保険に比べて、保障内容のシンプルな商品が多くなっています。気軽に見積もりができる
生年月日と性別、希望する保障内容を入力するだけで、すぐに保険料の見積もりができるのもネット保険のメリットです。保障額や保険料支払期間、特約をつけた場合と外した場合など様々な条件で見積もりをした上で、じっくり比較して検討することができます。
保険料が割安
ネット保険では営業職員や店舗などが必要ないため、人件費や家賃などの経費が少なくて済むため保険料が対面型の保険よりも割安な傾向にあります。また必要な保障内容に絞ったシンプルな保障内容であることも、保険料を抑えることにつながっています。
手続きがネットで完結
対面で医療保険に加入する場合には、担当者の面前で申込書・意向確認書・告知書・口座振替(クレジットカード払)依頼書といった多くの書類に記入しなければならず、担当者と時間を合わせて自宅や勤務先などで手続きをする必要があります。ネット保険では、これらの手続きはすべてパソコンの画面上に入力して行うため、時間や場所の制約がありません。
以前は保険料振替口座登録や本人確認などのため書類を郵送する必要がありましたが、最近ではこれらも含め、すべての手続きをネット上で完結できるようになってきています。
勧誘を受けるわずらわしさがない
営業担当者に医療保険の加入を相談したものの、保障内容や保険料が希望に合わない場合もあります。最終的に医療保険に申し込むかは契約者が判断することなのですが、時間をかけて説明してもらったことで断りにくくなったり、契約するよう何度も電話がかかってきてやむなく契約してしまうという場合もあります。
ネット保険にはそのようなわずらわしさがなく、しっかり内容で判断して加入を検討できるというメリットがあります。
医療保険の内容をよく理解して加入することにつながる
営業担当者から医療保険に加入している方の中には、担当者にすべて任せてしまって一応説明を受けたものの、内容をよく理解しないまま加入しているという方も多くいます。ネットで医療保険に加入する場合には、自分で内容を調べた上で保障内容を決めるため、より深く内容を理解した上で自分の医療保険に責任感を持って加入できるといえます。
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デメリットと注意点
ネット保険には、メリットの反面でデメリットもあります。ネットに抵抗がある人には向かない
パソコンやインターネットに抵抗がある方や、担当者がいないと不安だという方にとってはあまり向かないといえるでしょう。内容が制限される
内容がシンプルでわかりやすいという点はネット保険のメリットでもありますが、そのために内容が制限されることもあります。医療保険に対面で加入する場合に比べ、ネットで加入することで制限されることがあるのは、主に以下のような内容です。
付帯できる特約の種類
内容や給付要件の複雑な特約などは、ネット保険では付帯できないことが多い。入院給付日額
ネット保険では、5,000円・10,000円など数パターンの中から選択することが多い。支払限度日数
ネット保険では、支払限度日数が選択できないこと(60日型だけなど)が多い。払込方法
年払や半年払などはできず、月払のみという場合もある。加入できる年齢、保障金額
加入できる年齢や保障金額の範囲が、対面での加入の場合よりも狭く設定されている場合がある。ネットと対面どちらの方法で加入することもできる医療保険の場合には、対面で加入するほうが内容設定の自由度は高くなります(特約の種類・1,000円刻みでの日額設定など)。
一般的な加入には支障がないことが多いのですが、特に希望する内容があれば、ネットでは選択できなくても対面であれば選択できる場合もあるため、コールセンターなどで確認してみるといいでしょう。
内容を自分で調べて加入する必要がある
ネットで医療保険に加入する場合には、どの医療保険にどのような保障内容で加入するかは、自分で調べて、決めなければなりません。医療保険についての知識があり、どのような医療保険に加入したいかが決まっている方は問題ありませんが、医療保険についてよくわからないという場合は、保険会社のホームページなどの内容などをよく読んだ上で特に慎重な判断が必要です。
また、対面で医療保険に加入する場合には大切なポイントについては担当者に説明してもらえ、わからないことがあれはその場で確認することができますが、ネットではそれができません。
よくわからないことがある場合にはそのままにせず、保険の専門家に質問をして解決します。
当サイトの「医療保険コンシェルジュ」では、無料で保険のプロに質問や相談ができるので、ぜひご利用ください。
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健康状態に関する告知もれに注意
医療保険に加入する場合には、告知書の質問事項に答える形式で健康状態の審査(告知)が必要となります。告知が必要な内容についての告知もれがあると告知義務違反となり、内容によっては保険契約が解除されてしまったり、給付金が支払えないこともあるため、正確な告知が必要です。
対面での申し込みでは、担当者の面前で内容を一緒に確認しながら告知書を記入していきますが、ネットで申し込む場合には自分一人で画面上に入力しなければなりません。
告知が必要かどうかは保険会社の担当者でも迷うこともあるため、自分だけでは判断できない場合も想定されます。
この場合には自分だけで判断せず、保険会社のコールセンターなどで確認した上で告知を行うようにしましょう。
審査に通りにくい?
健康状態の告知では事実を変えることはできませんが、記入の仕方や、健康診断書・診断書などを提出することで審査に通りやすくなることがあります。告知に該当する場合には、営業担当者から審査に通りやすくなるような記入の仕方や、健康診断書を提出した方がいいかなどのアドバイスを受けることができますが、ネットの場合にはそういったアドバイスを受けることができません。
また健康状態に関する審査基準が特別厳しくなるというわけではありませんが、対面での加入よりも加入できる年齢範囲が狭いといった制限を受けることもあります。
メリットとデメリットを理解した上で加入する
メリット・デメリットを理解した上で利用するのであれば、ネットで医療保険を決めることは問題ありません。シンプルでわかりやすい医療保険に加入したい方や対面のわずらわしさを避けたい方などにはネット保険は適しているといえます。
逆に担当者によるしっかりとしたサポートを希望する場合やネットでは加入できない内容を希望する場合には対面で加入するほうがいいでしょう。
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