近年CMなどで「医療保険」という言葉を耳にすることが増えましたが、それと似ている「傷害保険」についてはあまり知らない人が多いのではないでしょうか?
実はこの保険、医療保険ではカバーできない怪我をカバーしてくれる優れものなのです。
本記事では医療保険と傷害保険それぞれの特徴について解説し、両者のメリットとデメリットについても説明しているのであなたの保険選びの参考にして頂ければ幸いです。
医療保険とは?
まず医療保険ですが、医療保険とは病気や怪我などで入院や手術を受けることになった時に、あらかじめ決められた額の給付金が支払われる保険のことです。一番シンプルなタイプの医療保険だと、入院と手術のみの保障となっているケースが多く、それに付帯する形で先進医療やがん、三大疾病などの保障を特約としてつけることができます。
メリット・デメリット
医療保険に加入するメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
保障範囲が広い
傷病時の安心感がある
【デメリット】
全ての傷病をカバーしようとすると保険料は割高
持病があると加入できないこともある
保障範囲が広い
傷病時の安心感がある
【デメリット】
全ての傷病をカバーしようとすると保険料は割高
持病があると加入できないこともある
病気や怪我による入院と手術をカバーする医療保険ですが、メリットとデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
やはり最大のメリットは保障範囲が広いことです。どんな病気や怪我でも健康保険適用の入院・手術を受ければ給付金の支払い対象となります。
また、これらは外来での通院と比べて費用も高いため、それをカバーしてくれる安心感があります。さらに、特約を付けていくことで先進医療やがんなどのよりお金がかかる疾患にもカバーしてくれます。
一方のデメリットですが、保障範囲を広げようとすると月々の保険料がだんだんと高くなっていきます。また多くの医療保険では通院だけの保障はカバーしておらず、あったとしても退院後一定期間の通院保障にとどまっている場合が多いです。
加えて医療保険の場合、持病やこれまでにかかった病気によっては加入できないこともあるので注意が必要です。
傷害保険とは?
一方の傷害保険とは、「傷害」で入院、通院、手術をすることになった場合に、一定額の給付金が支払われる保険です。ここで言う傷害とは「偶然」、「急激」、「外来」の三要素を満たす怪我のことを指します。それぞれの言葉の定義ですが以下に説明しています。
偶然
本人が意図せずに起こったこと。または予想がつかなかったこと(乳幼児が乾電池を誤飲した場合は支払い対象となるケースが多いが、成人がわざと乾電池を飲み込んだ場合は対象外)
急激
受傷起点が明確に存在すること(ぶつけた、ひねった等)
外来
傷害の原因が本人の身体の外部から作用すること(ボールをぶつけた、人とぶつかった等)
本人が意図せずに起こったこと。または予想がつかなかったこと(乳幼児が乾電池を誤飲した場合は支払い対象となるケースが多いが、成人がわざと乾電池を飲み込んだ場合は対象外)
急激
受傷起点が明確に存在すること(ぶつけた、ひねった等)
外来
傷害の原因が本人の身体の外部から作用すること(ボールをぶつけた、人とぶつかった等)
例えば、階段で転倒して骨折してしまったというのは、これらの要素を満たすので怪我として扱われ傷害保険の対象となります。
また、傷害保険の中には骨折や靱帯断裂等でギプスや装具などを装着した場合、固定具給付金という形で一定額の給付金が支払われる傷害保険もあります。
例えばコープ共済のたすけあいの場合、固定具装着期間中は通院日数を除いた日数に応じて、通院給付金の半額を給付するという仕組みになっています。通院しなくても給付金がもらえるためお得になっています。
メリット・デメリット
次に傷害保険のメリット・デメリットについては以下の通りです。
【メリット】
保険料が割安
医療費以外の費用をカバー
【デメリット】
保障範囲が狭い
職業によって加入できない
保険料が割安
医療費以外の費用をカバー
【デメリット】
保障範囲が狭い
職業によって加入できない
一方の傷害保険のメリットですが、一番のメリットは保険料が割安であることです。保障範囲を怪我のみに限定しているため、一般的な医療保険に比べると保険料も割安で加入できます。
二つ目のメリットは医療費以外の支出が増えがちな通院をカバーしてくれることです。いくら医療技術が発展したといっても骨折や捻挫などの整形外科領域の疾患は自己治癒力に頼るしかないため、治療期間が長期化する傾向にあります。
骨折の場合だと、1か月から最大半年以上も通院し続けなければいけないことも珍しくありません。
また、怪我をしている時は自力で通院することが難しくなるため、普段なら歩ける距離であってもバスやタクシーを使用しなければならず医療費以外の余計な出費がかかってしまいます。
通院費用自体は安くとも、通院のための交通費などの諸経費がかかり、長期間にわたって通院しなければいけなくなるため家計は逼迫します。
こういった場合でも傷害保険なら通院日額何円といった形でカバーしてくれるため経済的な負担はだいぶ軽くなります。
それでは一方のデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
最大のデメリットは、保障範囲が狭いということです。先ほども挙げたように「急激」、「偶然」、「外来」の3要素を満たした怪我しか保障の対象とならないため、病気での入院や手術はもちろん対象となりません。
また、整形外科で扱う疾患のため、怪我だと思われがちな椎間板ヘルニアやテニス肘、ランナー膝などのスポーツ障害も3要素を満たさなければ支払い対象外となってしまいます。
他にも、怪我であっても対象外となるケースもあります。 例えば、狭心症を持っている人が車の運転中に発作を起こして電柱に車をぶつけ頸椎捻挫をしてしまった場合、怪我の原因が狭心症による発作であり、外来性を満たさないため支払い対象外となってしまいます。
このように傷害保険では怪我の定義が限定されているため、加入した時には支払われると思ったものが支払われなかったということになりやすいので注意してください。
次のデメリットとして、職業によっては傷害保険に加入できない場合があります。
例えば、プロスポーツ選手やダイバー、登山家など怪我をするリスクが非常に高い危険な職業に従事している人の場合、保険会社からすると保険料と給付金のバランスが崩れてしまうため加入を断られてしまいます。
なお、こういった特殊な職業についている人にはその職業専用の保険が存在しているケースが多いのでそちらを利用しましょう。
こんな人におすすめ
ここまで医療保険と傷害保険について説明しましたが、具体的にどのような人が加入すべきなのでしょうか。結論から言うと怪我のリスクが高い行動を日常取っている人です。 例えば中高生の場合、部活動などで怪我をする可能性は非常に高くなりますよね。
また社会人であってもスポーツを趣味にしている人や車、バイクの運転をしている人の場合加入した方が安心です。
さらに、あまり運動しない主婦であっても自転車で買い物に行く場合などには、自転車事故のリスクがついて回りますので傷害保険に加入することをおすすめします。
共済はケガも入院も手術も保障
傷害保険はどの保険会社も保険料が比較的安くなっていますが、中でも共済は傷害保険として非常におすすめです。先ほど挙げたコープ共済や都道府県民共済の場合、怪我の通院、入院、手術の保障に加えて、病気による入院手術の保障もついている医療保険と傷害保険のハイブリッドと言える保険です。
月々の保険料も非常に安く、年をとっても保険料が上がらないため、お守り代わりとしては非常に有効と言えます。
ただし、がん保障や先進医療、三大疾病などの分野では共済はどうしても弱く、年齢が上がるにつれて保険料のお得感は薄れてきますので、あくまで医療保険に上乗せする形で加入しましょう。
まとめ
これまで医療保険と傷害保険の違いやメリット・デメリットを說明してきましたが、いかがでしたか。このように傷害保険は、日常で起こる怪我に対して安い保険料で安心の保障を提供してくれるものです。スポーツやドライブが趣味の方は、医療保険にプラスアルファをする形で検討してみることをおすすめします。